C-Plusインバウンドlesson第2回:Promotion手法“KOL”活用は果たして有効なのか?-前編-

前回はPromotion設計における、KPI指標の設定の重要性について私たちがさまざまな企業と一緒に取り組んだ事例をもとにご紹介させていただきました。
今回はPromotionの方法に視点を移して知見を共有させていただきます。

日本の企業にとって、日本から中国に対してのマーケティングを行うことは非常に難易度の高い業務です。
情報も少なく、商習慣も異なります。
そして、さまざまなPromotion手法がありますが、表面的な情報で判断することなく、
情報を受け取る際の受け手側のモチベーションや、受け手にとっての本質的な価値を
しっかりと見極めたうえで方法を検討採択することが重要です。

そこで今回は、KOLを活用した情報配信について掘下げます。
まず、KOLを活用した中国マーケットへの情報発信は以下の理由で有効であると考えます。

①KOLを使った情報発信は価格的にも手続き的にもリーズナブルで着手しやすい。

新しい商品サービスの認知獲得のためには本来であれば力のあるメディアを活用したいところです。
しかし中国国内のメディアは、有名で信用があり市場に対して影響力を持つものは、広告費用が非常に高額で日本へのインバウンドビジネスや、中国にこれから進出するビジネスにとって、規模に合わないというミスマッチがあります。

また、広告出稿までのプロセス、商習慣がことなり実務運用がとても非効率です。

その点でKOLによる発信はいくつかの注意点を押さえれば比較的容易に情報の発信が可能です。

※注意点は後編にて記します

② 単純に広告出稿するより信頼を持たれやすい。

KOL個人がSNSを介して顔を出して発信する情報のため一定の信頼獲得が期待できます。
いい加減な情報には「炎上」のリスクがあるからです。一方で企業にとっては
明らかにコマーシャル的な情報を発信することはできず、場合によってはプラットフォーム側から
警告を受けたり削除されるというもどかしさも付随します。

「拡散」に加えて中国Webに情報をアーカイブしていくという価値について。
本来の目的は拡散期待です。しかしもうひとつ見逃してはいけないのが、中国のWeb環境に自社サービスについての情報をアーカイブできることです。
これによってある時興味関心を持った消費者が能動的に検索した際に
アーカイブされた情報にヒットして理解促進に役立ちアクションにつながるといった効果が期待できます。

メディアでのPromotionとユーザーの口コミは表裏一体のためSNSや口コミサイトを
定期的にチェックし、企図した情報発信以外にオーガニックな発信がどうなっているのかを
確認しておくことが重要です。

___次回は、後編をお届けします。___

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